15. シャープスマネジメント(外科用メス、刃、剃刀、縫合針等の鋭利器材の管理)
リスク
 外科的処置の際に使用したメス、縫合針等が術創内や床面に落下したりする場合がある。術中は執刀医・介助者・看護師等の間で頻繁に鋭利器材・器具の受け渡しが行われており、鋭利器材・器具を手にしている医療従事者と受け渡される医療従事者の間で絶えず針刺しのリスクが高い。術創内に鋭利器材が残留し閉創してしまう場合も起こりえるため、使用した診療材料の数量管理も重要である。

対策
  • 鋭利器材・器具の術中の受け渡しには、可能か限り声かけを行いながらニュートラルゾーン(中立帯)を設定する。ニュートラルゾーンを設定するための使い捨ての専用コンテナも発売されている。
  • 手術中に鋭利器材が落下するのを防いだり、落下した器材を回収したりするのに磁気マットや回収用のプローブがある。刃付きのメスをファスニング構造で挟み込み固定して安定させる補助具も発売されている。
  • ガーゼカウント同様、メス、縫合針等についても手術器具同様使用点数と回収点数の照合を閉創前に行い確認する。その際は、磁石を利用したコンテナに鋭利器材を収納しカウントする。容器はカウント確認後,蓋を閉めてロックして廃棄することができる(この容器はその後速やかに大きな耐貫通性容器に廃棄する)

 
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